ラブコレ新刊案内

やっとこ新刊案内UPです。
スペースNO.も再度あわせて。

ラブコレクション2012　in summer
6/24（日）　東京流通センター　11：00～15：00

サークル名　合肥のあたり
代表名　制服ぼたん
スペースNO. 　か43
ジャンル　三国恋戦記　仲謀×花　小説本

＜新刊＞
「俺嫁考」　A5　32P
￥400（予定）


今回はちゃんとラブ甘に仕上がりました（笑）。
前回までよりは需要があると信じたい。
「続きを読む」にサンプルをUPしてみました。
また微妙なところでのぶった切りになってますが・・・・・・

既刊「月夜」「月夜～下弦～」も多少は持っていきます。
よろしかったらお手に取ってみてください。

小話「わたしのだんなさま」より抜粋


　よくよくまわりを見てみれば、「誰か」に心をうばわれているのはなにも年ごろの女の子たちばかりじゃない。買いもの帰りの奥さまも、露店で焼き菓子を売っているおばあさんも、ほうっとため息をついて、堂々と大通りを行きすぎていくそのひとを目で追っている。
　さらに言うなら、女のひとだけじゃない。仔犬とあそんでいた男の子も、たくさんの竹簡をかかえて運ぶお兄さんも、魚屋のおやじさんも、ひなたぼっこをしながらお茶を飲んでいたおじいさんも、「誰か」の横顔に見入っている。まるでお日さまかお月さまが地上に降りてきたように、まぶしそうに目を細めて。
　うん、その気持ちはよくわかる。
　「誰か」と知りあってそれなりに時間がたって、すぐ近くで暮らすことをゆるされた私でも、ときどき見つめるのがこわくなるほど、きれいなひとだと思う。「男の誉め言葉じゃねえ」って、ぜったいに怒られるから、本人に言ったことはないけれど。
　ただ顔かたちがととのっているっていうだけじゃなくて、全身からあふれる存在感の大きさというか、その場にパッとまばゆい光がさしこむような、華やかな空気をふわりと一枚まとっている。
　だからはじめて会ったとき、ものすごくナチュラルに「このひとって、なんの童話の王子さまだろ？」って思ったし、そのあと京城の女の子たちの熱狂ぶりを目の当たりにして「外国のスターが来日したときみたい」とも納得した。
　特別あつかいがふさわしいひと。どれほどたくさんのひとに囲まれていても、そこにいるってすぐにわかるひと。
　声を聞くだけで胸の奥がじんわりあたたかくなって、深い蒼のまなざしを向けられると指がしびれる。
　そばにいるとどきどきして落ち着かないくせに、そばにいないとどうしようもなく恋しくなるひと。
　私の――