旅の支度をしています。
同僚&上司による、近隣5県におよぶ取引先回り出張(5泊6日)の。
先方にアポ取ったり、宿手配したり、移動ルート上の渋滞予測をチェックしたり、レンタカー借りたり。
でも私自身は、まったくもって不参加です。
・・・いや仕事だからいいんですが・・・自分の旅行支度がまったくできねえのが困る・・・
ギリギリしつつ、イベント参加&新刊のご案内です。
ラヴ♥コレクション2013 in Autumn
2013年10月14日(月/祝)東京流通センター
サークル名 「合肥のあたり。」
スペースNo.き39
ジャンル 三国恋戦記 仲花小説オンリー
新刊 「一刻ごとに恋をして」
仲花夫婦本 小説
価格 ¥400(予定)
脳内地続き(考えることがほぼ筒抜け)の盟友・あげさんより、またしても素敵表紙をいただいたぜひゃほう!!
前回の本があまりにも殺風景過ぎてめっちゃしかられたんだぜww
字書きにデザイン力なんかないんだぜww
ありがとうあげさん。また何か送る。農産物とか。
中身はご夫婦短編のつめ合わせ。
タイトルがネタなのは毎度です。
「つづきを読む」にサンプルを上げてみました。
ご参考になれば。
当日は既刊も持っていきますが、うち「俺嫁考」は残り4冊になりました。
これもご夫婦本ですので、もしよろしければお早めにどぞ。
『一刻ごとに恋をして』
「脱兎」より
「はい、いま起きました。おはようございます」
広い――独り寝には広すぎて困ってしまうほどの寝台から身を起こすと、薄い夜着しかまとっていない肩が、一瞬だけヒヤリとしたので、花はすこし目を見張った。
美しい織りの帳をかき分け、これまた広い寝所の、高価な調度品の数々が見えるところまで来ると、三十路前とおぼしきおちついた物腰の侍女がひとり、深々と礼をささげていた。
「奥方さま、おはようございます。本日のお支度を整えさせていただきますが、よろしゅうございますか?」
「はい、お願いします」
故郷の風習と両親の教育のたまもので、年上の人間にぞんざいな口を聞くことができない花は。この揚州で屈指の貴婦人とあがめられる身分になっても、自分付きの侍女たちに、ていねいな言葉遣いをくずさない。
大半の者はそれに戸惑い、この侍女も当初はいちいち「おやめくださいませ」と恐縮していたが、花にとってこの口調が自然でむしろ気楽なのだと知ってからは、彼女の好きなようにさせている――苦笑はするけれど。
今日も侍女は、あいかわらず腰の低い女主人にほほえましい目を向けながら、化粧台の前に花を導いた。
「早馬」より
「……ふん、また河南の豪族どもが、銅を横流ししやがったのか」
懲りねえな、とつぶやく声は、なかなかに物騒な気配をはらんでいる。
違反には厳しい処罰を課しているにもかかわらず、揚州の貴重な資源をめぐり、不正や賄賂がひそかに横行しているという間者からの報告は、仲謀にとって面白かろうはずもない。そろそろデカいお仕置きが必要だなと思いを巡らしつつ、手の動きだけで茶碗を探せば、すいっと机の上を湯気が移動した。
「はい、どうぞ」
「おう」
濃く、しかし温めに淹れられた茶は、口の中に残った味を押し流し、さっぱりとした感覚を喉に呼びもどす。
こんどは純粋に水分を欲して、仲謀は無造作に茶碗を差し出した。
「もう一杯くれ。もっと薄くていい」
「うんわかった、ちょっと待っててね」
「ああ頼む……っておい!」
白く、きゃしゃな指が、空の茶碗を受け取るのをあわてて押さえて、仲謀はいきおいよく立ちあがった。
ふたたび茶道具に向かおうとしていた花は、びっくりした顔を隠すこともできず、まじまじと夫を見つめる。
「え、どうしたの仲謀、お茶はもういいの?」
「いや、要るが……待てそれはどうでもいい」
「えーと、どっちなの?」
「ああもう、茶のことは忘れろ!」
茶碗ごと妻の手を握り締めたまま、仲謀は問う。食事を始める前には、確かにここにはいなかった彼女に。
「花お前、なんでここにいるんだ?つーかいつ来た」
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ごくふつうにNLカポーが好きです。
日々ウケと笑いをねらって生きてます。